割増賃金の計算方法(時間外・休日・深夜)のこと

人事労務の仕事

日々ご苦労されている中小企業の人事労務担当者さまへ

これまでの労基署の調査において、その都度確認のあった労働基準法第37条の割増賃金の計算方法についてのことです。

労働基準監督官は、割増賃金の計算が正しい方法でなされているか必ず確認をするようです。

割増賃金の計算方法

時間外労働

労働時間が1日8時間または1週40時間を超えて労働させた場合には、1時間当たりの賃金の2割5分以上の割増賃金を支払わなければなりません。

また、1ヶ月に60時間を超える時間外労働の割増率については、5割以上となります。(令和5年4月以降は下記に該当する中小企業にも適用になります。※事業場単位ではなく企業単位で判断されます)

小売業:常時使用する労働者数50人以下または 資本金の額または出資の総額5,000万円以下

サービス業:常時使用する労働者数100人以下または 資本金の額または出資の総額5,000万円以下

卸売業:常時使用する労働者数100人以下または 資本金の額または出資の総額1億円以下

その他:常時使用する労働者数300人以下または 資本金の額または出資の総額3億円以下

休日労働

労働基準法では、1週間に1度または4週に4日の休日を付与することが定められています。

当該休日に労働させた場合には、1時間当たりの賃金の3割5分以上の割増賃金を支払わなければなりません。

深夜労働

深夜労働とは、原則として午後10時から午前5時までの労働を指します。

この時間に労働させた場合には、1時間当たりの賃金の2割5分以上の割増賃金を支払わなければなりません。

深夜労働の割増賃金は、管理監督者に対しても支払う必要があります。

計算例

【計算例1】

時間外労働[所定労働時間が9:00~17:00までの場合(休憩1時間)]

17:00~18:00 1時間あたりの賃金×1.00×1時間 法定時間内残業

18:00~22:00 1時間あたりの賃金×1.25×4時間 法定時間外残業

22:00~ 5:00 1時間あたりの賃金×1.5(1.25+0.25)×7時間 法定時間外残業深夜労働

【計算例2】

法定休日労働[9:00~23:00まで労働した場合(休憩1時間)]

9:00~22:00 1時間あたりの賃金×1.35×12時間 休日労働

22:00~23:00 1時間あたりの賃金×1.6(1.35+0.25)×1時間 休日労働深夜労働   

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